共同親権法案可決に批判殺到、その理由とは?

子育て

共同親権法案の改正案が衆院法務委で可決されましたね。

このことについて一部から反対の意見が殺到しているようです。

子どもの利益を最大化するために作られた法案ですがなぜこのように反対意見が相次いでいるのでしょう。本記事ではその理由に迫っていきたいと思います。

共同親権法案とは?

離婚する父母が協議の上合意すれば、共同親権を可能とするものです。また父母の意見がまとまらない場合、裁判離婚の場合においては家庭裁判所が単独か、共同かを判断することになっています。家庭裁判所が判断する場合は「子の利益」が判断基準になります。

なぜ改正する?

1947年に離婚後の親権はどちらか一方が有するという改正が設けられています。親権に関する法案の改定は77年ぶりのことです。なぜ今回改正するのでしょうか。

簡単にまとめると以下の2点があげられます。

・子の利益を最大化するためには父母双方が子育てに適切に関わるべきという研究結果が出ているため

・現状低調となっている面会交流の実施状況や養育費の支払い率を向上するため

詳しくは法務省の調査結果を参照ください。

法務省:父母の離婚後の子育てに関する法制度の調査・検討状況について

共同親権法案改正に反対する理由

子の利益を最大化するために改正される予定の法案ですが、なぜこんなにも反対意見が出ているかを見ていきましょう。

今回は大きく3つに分けてみました。

1.離婚後面会ができない相手って・・・

1つ目は子に対する虐待等が理由で離婚していたら面会なんかできない(させたくない)という意見です。今回夫婦間で意見がまとまらない場合は裁判所が判断をすることになっています。DVのような身体的虐待の場合は証拠が残っていれば判断に迷うことはないでしょう。しかしモラハラのような精神的虐待の場合、それを証明するのは困難なことです。その中で裁判所が適切な判断をできるのかというのが1つ目です。

2.逃げるように離婚した人って・・・

2つ目はやっとの思いで会わなくてよくなった相手にまた会うことになってしまうじゃないかという意見です。離婚時に揉めて裁判離婚等を経てやっとの思いで離婚が成立したという方もいるでしょう。しかし今回の改正が実現すれば、現在すでに離婚しており、親権がない人でも裁判に持ち込むことが可能です。そうなると裁判を通して顔を合わせることになります。また結果はどうあれ裁判を利用して相手の足を引っ張ることもできてしまいます。相手から逃げるように離婚した人にとっては怖いというのが2つ目の意見です。

3.署名活動を無視した法案可決・・・

これは今やよくあることになってしまっていますが、署名活動を無視して法案が可決されているという意見です。今回の法案改正を認めないとする署名活動が行われているようです。https://www.change.org/p/stop%E5%85%B1%E5%90%8C%E8%A6%AA%E6%A8%A9-%E4%B8%A1%E8%A6%AA%E3%81%AE%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%81%AA%E3%81%97%E3%81%A7%E3%81%AF%E9%80%B2%E5%AD%A6%E3%82%82%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%82%82%E5%BC%95%E8%B6%8A%E3%81%97%E3%82%82%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84-%E5%AE%9F%E8%B3%AA%E7%9A%84%E3%81%AA%E9%9B%A2%E5%A9%9A%E7%A6%81%E6%AD%A2%E5%88%B6%E5%BA%A6

本記事公開時点(4/14時点)で20万票を超える署名がなされています。これらの声を無視して法案を可決するとはどういうことかというのが3つ目の意見です。

 

いかがだったでしょうか。そもそもの考え方にもある通り重要なのは子どもにとって利益になるかどうかだと思います。そのために作られた法案が子どもに対して牙を剝くような法案にならないことを祈るばかりです。

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